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無許可のリフォームトラブル

築年数や居住年数が経ってくるにつれ、リフォームを検討する区分居住者は多いはず。たとえば分譲マンションでは「専有部分は自分のものなんだし、リフォームするのは自由」と考えてしまうことも。

もちろん専有部分のリフォームが禁止されているわけではありませんが、管理組合の許可なしにリフォームするのはトラブルのもと。知らないうちに共用部分を傷つけてしまったり、騒音などで周囲の住民を巻き込んだトラブルになってしまいかねません。

許可なしリフォームがトラブルとなるケース

トラブルのイメージ画像

許可なしでのリフォームでトラブルになってしまう事例には、以下のようなものが挙げられます。

  • 居住者が床を勝手にリフォームした結果、階下へ音が響くようになってしまった
  • 居住者が勝手にリフォーム工事を始めた結果、工事による騒音や振動で周囲の住民からクレームが来てしまった
  • 居住者が管理規約を確認しないまま許可なくリフォームをした結果、実は管理規約に違反しており管理組合と居住者でトラブルになった

リフォームによって周囲の住民へ迷惑をかけてしまったり、管理規約に違反した内容のまま工事をしてしまったり…といった内容が多いようです。

たとえ分譲で購入したマンションであっても、居住者は「自分の部屋は好きにリフォームして良いはずだ」などと考えず、リフォームの際は管理組合へ相談する必要があります。また、管理組合としてもリフォームに関するルールをある程度決めておくことがトラブル防止につながるでしょう。

許可なしリフォームのトラブル事例

居住者が床のリフォームを希望し、管理組合に相談せずにリフォーム会社へ依頼。リフォーム会社はのちのちのトラブルを懸念し管理規約や別紙の内容を確認。「フローリングへの変更禁止」との記載がなかったことから、フローリングへの床の張替え工事は可能と思われた。しかしマンション購入時の契約書の欄外に「フローリング禁止」との記載を発見。そのためルール違反となるフローリング張り替え工事はせずに終わった。

居住者が床をフローリングにしたことで騒音や振動などのトラブルが発生した場合、「契約書にフローリング禁止とあったのに勝手に工事をした居住者が悪い」ということになってしまいます。

上記のケースではすんでのところで、ルール違反となるフローリングの張替え工事はせずに済んだようです。
しかし、もしもリフォーム会社が購入時の契約書の欄外を見ていなければ、本当は禁止されていたとしても、フローリングの張替え工事は行われていたでしょう。

このトラブル事例では、以下のような改善のためのポイントが見えてきます。

  • 居住者がリフォームをする前に管理組合に相談していれば、「フローリング禁止」に気づけていたかもしれない
  • 管理規約や使用細則に「フローリング禁止」やリフォーム時の規約記載があれば、居住者は勝手なリフォームを行おうとしなかった

このケースを見ると「たとえ専有部分であってもリフォーム時には管理組合の許可を取る」というシステムづくりの重要性が理解できるのではないでしょうか。

専有部分のリフォームを行いたい場合の注意点

居住者がリフォームを検討しているのであれば、事前に管理組合から以下のポイントを説明しておくべきです。

  • リフォーム前に管理規約をチェックする
  • リフォーム内容を管理組合の理事長に相談する
  • 工事の前には上下左右に居住する住民に挨拶をしておく

居住者はリフォーム前に、管理規約や使用細則の確認をし、そのリフォームが管組組合のルール上問題がないのかを理解しておきましょう。もちろん管理組合の許可を得ることも必須です。どこに相談すれば良いかわからない…という場合は、管理会社か管理組合の理事長に相談するのが良いでしょう。

また、工事前には上下階や隣に住む住民へ挨拶をし、工事で迷惑をかけることをお詫びしておくのがベター。管理組合側では居住者がリフォームを検討した際の相談先を示しておくほか、許可を得てからリフォームに取り掛かるよう促しておくことが大切です。

リフォームやリノベーションができるのは「専有部分」のみ

マンションの管理規約では、基本的に専有部分のみのリフォームが認められています。専有部分は一般的には室内の柱や壁、壁紙などが該当します。そのため壁紙を替えて部屋の印象をチェンジしたりする分には問題ないでしょう。

また、リフォームでは床板の張替えや床材の変更を検討することが多いもの。区分所有者の判断で自由に変更して良いように思えますが、管理規約によっては「フローリングへの変更禁止」などの規約を設け、回下への騒音や振動を防止している場合もあります。

共用部分は変更できない

マンションの共用部分としてあげられるのがベランダやバルコニーです。規約上、外側に面している部分は共用部分とされており、窓ガラスやサッシ、玄関ドアの外側なども共用部分として扱われます。そのため、ベランダやバルコニーの仕様を変えたり、窓を色ガラスに替える、玄関ドアの外側部分の色を塗り替えるといった変更は許可されていないことがほとんど。

また、マンションの構造体は共用部分のため、リフォームにあたって構造体を削ったり穴を開けることはできません。

さらに水道などの配管に関してもその住戸のみのための配管であれば専有部分とみなされますが、他の住戸へも枝分かれしている場合は共用部分と考えます。

管理組合でリフォームに関するルールを設けておくのがおすすめ

マンションの専有部分と共用部分の境界線がどのようになっているかについて、法律でしっかりと決まっているわけではありません。国土交通省では管理規約の指標として「標準マンション管理規約」を設けていますが、管理規約の詳細を決めるのは管理組合です。

そのため、そのマンションの専有部分と共用部分の境界線がどこなのか、リフォームに関してどこまで許可できるのかについては管理規約や使用細則などをしっかりと確認する必要があります。

また、管理組合でもリフォームのトラブルを避けるため、管理規約や使用細則でできる限りルールを設けておくことをおすすめします。

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